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国家と神の資本論

国家と神の資本論

竹内 靖雄

国家とは人間の富を略奪する無敵の暴力団である。理想の国家=全能の神。人びとに保護と平等を分け与えるはずの文明の産物。しかしその実体は、戦争を仕掛け税金を強要する凶暴な怪物ではないか。市場経済が国家にとってかわり、国家のない世界を構想する。新しい時代の新しい経済学。文明化という「パンドラの箱」の蓋が開けられた時、市場、都市とともに国家という怪獣も現れたが、数千年間、人間=個人を支配することにつとめてきたこの怪獣も、そろそろその寿命の尽きる時を迎えようとしている。その残骸のあとから無数の人間=個人があふれ出して、市場のあるところ、地球を覆い尽くして広がっていく光景がこれから数世紀をかけてゆるやかに続いていくのであろう。国家は「永遠に不滅」ではなかったのである。わかりきったことであるが、個人が絶滅したところに国家はない。しかし現在の国家の形が崩れ、解体して市場の中に溶解したあとにも、個人は残り、個人が利益追求のためにつくった各種の集団は残り、そして市場は「永遠に不滅」である。市場が姿を消す時があるとすれば、それは現人類の文明が滅びる時である。

定価1923円(税込)

ISBN9784062069342

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