ガンから生還する条件

ガンを知り、治療し、闘い続ける。「ゴッドハンド（神の手）」の異名を持つ名医がすべての人に贈るリアルな提言。ガンとの闘いに勝利するためには何が必要か。「生きてて良かった」――私は外科医として、常にガンを治そう、患者さんを生かそうと念じつつ、あえて難手術に挑んできました。しかし、現実の厳しさに直面して、落胆したり迷うこともしばしばあります。そんなとき、Fさんの「生きてて良かった」というこの一言が、大きな支えとなっています。――本文より――10数年前、まだ早期ガンの発見が普及してなかったころのことです。手術をしても再発でガン死するケースが後を絶たずに、ついガンとの闘いに絶望しそうになってしまう若い外科医たちに、私はこういいました。「いつか、必ず手術でガンを治せる日が来るはずだ。その日が来るのを信じて腕を磨け」今日、部分的ではありますが、まさにその日が来たといえるでしょう。――本文より