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刊行書籍情報

はじめてのプラトン

哲学・思想

はじめてのプラトン

批判と変革の哲学

中畑 正志 プロフィール

知、真理、魂のあり方を徹底的に考え抜いたプラトンが導く思考の冒険!プラトニック・ラブからナチス、ネオコンまで……なぜプラトンの哲学は、人をざわつかせ、動かすのか? プラトンの著作はそのほとんどが対話篇という形式で書かれている。実在した政治家や軍人、知識人が登場して、あれこれとやり取りを交わすのだ。 プラトンはどうしてこうした形式を選んだのか。そのように書かれた著作はどのように読まれてきたのか。そして私たちはどのようにそれを読んだらよいのか。その読み方は、プラトンがなぜ当時の人びとにも、そして後世の読者たちにも大きな影響を及ぼすことができたのかということにも深く関係する。そこで第一章では、まずこの話題を考えてみる。 つづく第二章では、プラトン哲学の原点をその著作で描くソクラテスの発言のうちに確認する。その原点へと導いたのは、知と無知、そして自己知についてのプラトン独自の理解である。そしてその原点とは、人びとが知と真理、そして魂を配慮せよ、という勧告である。それはまた「批判と変革の哲学」の宣言でもある。 プラトンは、この勧告を原点に、そこから思考を大きく展開した。その展開をこの本では二つの思考の線としてたどっていく。一方は「知と真理への配慮」からイデア論という考え方へ連なり、もう一方は、「魂への配慮」を出発点として、魂や徳のあり方を追求する。もちろんこの二つは完全に独立ではなく、互いに交錯する。イデア論は魂の理解にかかわるし、徳の理解において知の役割は決定的である。しかし相対的には区別することが可能であり、そのような見立てを通じて、プラトンの思考を、その「おもしろくて大切なところ」をよりわかりやすく説明できるだろう。 第三章は、まず魂と徳をめぐる考察をたどり、その革新性と知とのかかわりの問題を見届ける。第四章ではプラトンのイデア論をとりあげ、この冒険的なアイデアが、どのような経緯で成立し、どのような意義をもち、そして魂とどのようにかかわるのかを考える。第四章では、この二つの思考の交錯点として第五と第六章ではプラトンの『国家』を取りあげ、そこに二つの思考の次元を確認しつつ、第五章では魂とポリスの関係についてのプラトンの知見を、第六章ではイデア論の一つの到達点である「善のイデア」という構想を説明する。こうした作業を通じて、「批判と変革の哲学」の全体像が浮かび上がるであろう。 第七と第八章は、プラトン哲学の受容の歴史である。まるで魂は不死だという彼の主張の証拠を与えるかのように、プラトンの哲学は彼の身体的な死の以後も生き延びて、その後の歴史に広範な影響を与えてきた。第七章では、それがプラトン主義として形成されていく過程を瞥見し、第八章では、その影響の現代的な現われである親ナチス的なプラトンとシュトラウスおよびその一派のプラトン解釈を検討する。

定価990円(税込)

ISBN9784065237335

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