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刊行書籍情報

表現の現場

趣味・芸術・スポーツ

表現の現場

マチス、北斎、そしてタクボ

田窪 恭治

「林檎の礼拝堂」から新しい現場へ 北斎、マチス、ピカソ、ル・コルビュジェ、絵巻物、洞窟画……そしてタクボ!! 作家がいなくなった未来においても生き続ける表現の現場こそ、私がめざす「風景芸術」なのだ。 ――「私が画家になったのは、少年の頃の不思議な体験がきっかけだった。……白日夢のような、その時の感覚が忘れられなくて、いまだに私は、あっち側(闇)とこっち側(光)の境界をさまよっているような気がする。その不思議な空間は、四国こんぴらさんの奥書院にある『百花の間』である。秋の日の午後、ひんやりとした空気のなかで、薄暗い部屋の壁に、じっと目を凝らすと、金砂子の背景から、紅い椿や白い菊、梅や山百合、朝顔や鉄線、紫陽花や向日葵などなど、色鮮やかな自然の花が、暗い闇のなかから湧き出して、私の目の前に、次々とその姿を現す。私は座っていた6畳の畳の床からふわふわと浮きあがり、沢山の折花とともに、重力を失ったまま宇宙をさまよっているような錯覚をおぼえた。……この部屋に花の絵を描いた画家は、京都、高倉錦小路の青物問屋、桝屋の長男として1716年に生まれた伊藤若冲(じゃくちゅう)である。」――〈本書より〉

定価840円(税別)

ISBN9784061496613

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