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はじめてのギリシア悲劇

はじめてのギリシア悲劇

丹羽 隆子

人間の深層心理を切り取った最古のドラマが放つカタルシス。西洋的教養の源泉をいきいきと読み解く。[「供養する女たち」(「オレステイア」第2部)]――アポロンから父の仇討を命じられたオレステス。母を殺し、復讐の正義を成就しなければ、狂気、追放の憂い目にあうと脅されて、ついに母殺害をなし遂げたオレステス。だが、そのオレステスは復讐を遂げたあと、みずから穢れた者として国を去り、さらに罪の意識にさいなまれて復讐女神(エリニユエス)の幻覚を見て狂気に陥るのです。アポロンが教えた仇討の正義(ドラサンティ・パテイン)とは何か。復讐の連鎖はどこまでつづくのか。神はなぜ直接罪人を罰しないのか。なぜ苦悶する人間をとおして復讐の正義を成就させようとするのか。神罰とは何か。正義とは何か。オレステスはこうした難問を私たちに突きつけます。苦難により学ぶ(パティ・マトス)ことこそ、この世の掟、ゼウスの恵み。詩人はその解決を、第3部で神々にゆだねます。――本書より

定価660円(税別)

ISBN9784061494336

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