刊行書籍一覧へ

刊行書籍情報

観音・地蔵・不動

観音・地蔵・不動

速水 侑

宗派を超え、教義を離れて日本人を魅了しつづけた守り本尊。貴族・武士・庶民それぞれの信仰を通して『日本仏教』の根源に迫る。武士と地蔵――地蔵が戦場に現れて危急を救ってくれるという信仰も、武士政権が成立したこの時代には盛んだった。武士の危急を救う身代わり地蔵の説話としては、『太平記』に記す、壬生寺縄目地蔵の話も名高い。京で足利軍と戦った児島高徳勢が全滅したとき、武蔵国の住人香勾新左衛門高遠だけは囲みを破って壬生寺地蔵堂に逃げこんだ。すると1人の僧が現れ、自分の念珠を高遠の血刀ととりかえてくれた。寄手の兵は、念珠を持って祈っている高遠を参詣人と思い、血刀を持った僧に縄を打ってつれ去った。ところがこの身代わりの僧は牢から姿を消し、のちに壬生地蔵堂の本尊をみると縄目の跡が残っていたという。――本書より

定価660円(税別)

ISBN9784061493261

オンライン書店で購入