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女人政治の中世

女人政治の中世

田端 泰子

将軍の正室、後家、あるいは生母として、武士階級の女性がどう政治と関わったか。北政所なども含めて描く。御台所の権限――政子が想定する御台所像は、棟梁が全権を握り、無力な御台所がそのかたわらに寄り添う、というものではなかった。頼朝に知らせるべきことは、御台所にも知る権利がある、というものであった。御家人に対し住屋破却命令が出せるという検断権の掌握とならんで、内々の指示を与える権限をも、政子は主張したのである。文治元年以後、政子は頼朝とともに、正月には栗浜明神に参詣、2月には源頼朝が父義朝の冥福を祈って創建した南御堂の事始に渡御(出席)、10月、御堂供養導師本覚院公顕が鎌倉に下向したのに対面している。このように公的行事、特に神社や寺院への参詣は、頼朝と御台所の2人が出かけ、ついでに主だった御家人の家に立ち寄るなどして、主従関係の絆をより強めておくことが、以後、2人の手でなされているのに注目しておこう。――本書より

定価631円(税別)

ISBN9784061492943

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