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ウィ-ン・ブルジョアの時代から世紀末へ

ウィ-ン・ブルジョアの時代から世紀末へ

山之内 克子

環状道路(リングシュトラーセ)建設を機に急激に近代都市へと変貌したウィーン、そして19世紀末へと至る転換期に経済・文化の中核を新たに担った市民たちの「日常」を復元する。市民的価値の代弁者──建物の建築作業が進むにつれて、リングシュトラーセという呼称は、単なる環状道路としての意味をこえて、この道路の両側に構築されていった都市空間を指す、一種の固有名詞として使われるようになった。とりわけ市民たちにとって、この新しい市街区は、合理主義、能力主義、企業家精神などの、市民的価値と理想そのものの象徴となり、ここに暮らすことは、やがて、社会的なステイタスを意味するようにさえなったのである。……リングシュトラーセの建築主たちは、豪華なアパートメント・ハウスを通じて、市民のだれもが抱いていた理想をウィーンの社会全体に華々しくアピールして見せた、まさしく、市民的価値の代弁者だったのである。──本書より

定価631円(税別)

ISBN9784061492769

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