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四字熟語

四字熟語

島森 哲男

「天心爛漫」な若者が「閉月羞花」の美女に会い、「一日三秋」恋の末、「洞房華燭」の夜を迎え、前途は「鵬程万里」「悠悠自適」……。わずか四語で人を、動かしてきた四字熟語の森を歩き、その深くはるかな知恵を読み味わう。最高の美女のたとえ「閉月羞花――美しい女の発散する魅力は男を惑わすばかりではない。月も花も鳥も魚も美女の前には動揺する。……美しさをほめるのだから、せいぜいおおげさに、天地にもわたるスケールか欲しいところだが、さすがに昔の人々はよく考える。「閉月羞花」。美しいものの代表としての月や花。その月さえも雲の中に隠れ、花も羞ずかしがってしまう。それほど美しいというのだから、これは最高である。「羞花」は李白が美女・西施を歌った詩の……その美しさ古今随一、ハスの花さえ羞じるほど、にもづく。西施といえば美女の代表。豊満なイメージの楊貴妃とは違って、ほっそりした透き通るような美女である。胸を病んで、苦しげに胸をおさえ眉をしかめた様子が、ぞっとするほど色っぽかったという(「西施捧心」)。隣の女(なぜか東施という名前になっている。かなり美しくなかったらしい)が、あぁ、ああすれば美しく見えるんだわとまねをして、まわりの人間が逃げたという話もある。かわいそうな話だが、おかしい。――本書より

定価720円(税別)

ISBN9784061492646

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