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新書日本史(6)改革と維新

新書日本史(6)改革と維新

原田 伴彦
杉浦 康平
鈴木 一誌

石高制と身分制に象徴される幕藩体制は18世紀中頃から、その堅固さを次第に失っていった。吉宗の「享保改革」をはじめとする三大改革は、封建社会を維持しようとする対応策であった。本書は、黒船という外圧だけでなく、内側においても近代への準備が着々と進んでいたことを明らかにし、江戸から維新への激動期を描きだす。同時に、凶荒と一揆のなかでしたたかに生きた農民の姿といまも生きる庶民芸術を歴史のなかに位置づけた意欲作。商品経済――近世の幕藩体制は一定の段階での商品貨幣経済の展開の上に成立しえたのであって、もともと自給自足的な自然経済状態とは縁の遠いものであった。武士階級が専門的武士団として城下町に集住したのは、兵農分離の完成すなわち農民から武力を奪い取り、家臣団を掌握する軍事的、政治的必要から生じたものである。近世初頭に大名がきそって城下町を建設したのはこのためであり、その場合、商工業者を都市に集中させたのは、ひとつには、支配する在地の農村から離れて消費者集団となった武士に物資を補給させるのと、農村における商工業的、流通的要素を都市にプールして農村における自然経済状況を維持しようとする意図があったわけである。城下町はもともと商品経済がなくては存立しえぬものであった。――本書より

定価631円(税別)

ISBN9784061158283

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