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こんなに恐ろしい定年ビンボー…退職金はあっという間になくなる 

【実例集】離婚は最悪の選択
週刊現代 プロフィール

いくらあればいいのか

もうひとつバカにならないのが、子供や孫への出費である。親が定年になっても稼ぎのない子供の面倒を見続けるような家庭が、珍しくなくなっている。

「収入のない子供の奨学金を代わりに返済したり、ひきこもりのわが子を社会復帰させるため、得体の知れない団体に1000万円単位の寄付をするなど、老後資金を惜しげもなく使う親はいくらでもいます。

かわいい孫のために大金をはたく人もいて、目立つようになってきたのが、年金生活を送る祖父母同士が孫のランドセルや雛人形などをどちらが買うかで揉めるケース。彼らは自分たちの見栄のために老後資金を取り崩してでも、孫に相手方より高価なプレゼントを贈りたがった末、資金を減らします」(前出・畠中氏)

様々な要因で生活費は減っていく一方で、歯や関節など体のあちこちが悪くなり、予想外の入院費や、通院のためのタクシー代の出費などで老後生活は、さらに逼迫していくことになる。

これまで仕事のことばかりでやりくりのことなどほとんど考えなかったのに、カネのことばかり気にする毎日。やむなく再び働こうと思っても、働き口がない。

何より老いてからのビンボー生活は自分の人生を否定されたようで、みじめさばかりがつのってしまう。

しかしながら、定年後への備えをしていない人は思いのほか多い。フィデリティ退職・投資教育研究所所長の野尻哲史氏が語る。

「70~80代で資金不足が露呈しても、リカバリーは利きません。ですが、今年4月にサラリーマン1万人を対象にアンケート調査を実施したところ、『退職後の生活用に用意している資産は幾ら』の質問に『0円』と答えた50代男性がなんと28%強にものぼっていました。まさしく定年ビンボーの予備軍です」

 

実際に定年ビンボーにならないためにはどう備えればよいのか。野尻氏は「逆算の資産準備」を提唱する。

「『退職時までに○○円貯める』という考え方ではなく、『75歳でいくら残すか』を設定すべきだと思います。具体的には、95歳で資産が0円になるように逆算して考えるという発想。

たとえば、75歳以降も年金収入以外に月10万円使いたいとして、95歳で残高0円になるには、75歳時点ではまだ2400万円を残すべきということです」

最後に、安定したセカンドライフを望む50代の定年予備軍に、前出の横山氏がアドバイスする。