# 定年

こんなに恐ろしい定年ビンボー…退職金はあっという間になくなる 

【実例集】離婚は最悪の選択
週刊現代 プロフィール

そしていざ離婚となると、退職金の半分を元妻に持って行かれる可能性もあるほか、年金分割制度によって、年金を分け続けなければならない。夫に非があれば慰謝料がそれに加わるし、急な入院では保証人にも困る。

何より日常のことをほとんど妻任せにしてきて、料理もできないとなれば、食費は嵩む一方。離婚は、定年ビンボーへと向かわせる最悪の選択なのである。

また、畠中氏によれば、退職金を自宅のリフォームに使う人はかなり多いというが、ここにも落とし穴がある。

「定年退職者がリフォームする際、気をつけなければならないのが、『いっそ、バリアフリー化したほうがいいですよ。所得税の還付もありますから』という業者の決めゼリフです。

定年後は所得税の還付金なんてたかが知れています。問題なのは、廊下や階段の手すりで家が窮屈と感じる人が若い人に多く、バリアフリー化された家が、高値で売却できないことにあるんです。

定年後の生活はおよそ30年。3000万円の退職金を得られようが、1年間に取り崩せる金額は100万円、ひと月に8万円なので、慎重に使うべきです」

他方、退職金を何かに使うのではなく、さらに増やそうともくろみ、投資に走る人も多い。ところが、これもやはり大失敗するケースが目立つ。

退職金などのまとまったお金が口座に振り込まれたことを察知した銀行員が、投資勧誘に突然訪れることもあるのだ。

経済ジャーナリストの荻原博子氏が解説する。

「じつは、投資話に簡単に引っ掛かるのは、ついこの間までサラリーマン生活を送っていた人なんです。仕事で失敗しても会社が守ってくれましたし、毎月決まった日に給料をもらえるので、リスク感覚が欠如しているからです。定年後、家でぼーっと暇をもて余しているところに、投資話が持ちかけられると、ついつい乗ってしまうんですね。

『上場したときに何十倍にもなります』と、高齢者を狙った未公開株の投資詐欺も横行し、退職金をそっくり巻き上げられたという悲惨な例が増えています」

 

退職金を狙った勧誘には「保険」も多い。60歳を過ぎると体調に不安を感じるし、「医療保険」くらい入っておいたほうがよさそうだが—。

「高齢者が払い込む保険料はかなり高額なので、高齢になって新たに医療保険に入る意味は乏しいのです。余裕があるのなら、保険料分の金額を手元資金として残しておいたほうが賢いでしょう」(前出・藤川氏)