生活を共にする犬や猫は、家族の一員としてかけがえのない存在だ。とはいえ、毎日朝から晩まで一緒にいられるわけがなく、家族が仕事や学校に出かければその間ずっとお留守番状態のペットは多い。帰宅時に甘えん坊のペットがすり寄ってくるのはかわいくても、ひとりぼっちにしている罪悪感を持つこともある。家にひとりぼっちにしないために、複数一緒に飼った方がいいのだろうか。もし飼うなら性別や年齢は合わせたほうがいいのか、それとも違うほうがいいのか。動物行動学が専門の高倉はるか先生に聞いた。 

単独と多頭、猫にはどっちが幸せ?

猫を何匹か一緒に飼っているおうちも多いと思います。仲良く寄り添って暮らしている猫がたくさんいることは私も知っていますし、複数飼いで心地よく暮らせているおうちもたくさんありますよね。
ただここでお話したいのは、猫にさみしい思いをさせないための方法が、本当にもう一匹飼うことなのか、についでなのです複数の猫を飼うのがいいか悪いか、ではないので、それを前提に聞いていただけたらと思います。

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というのは、一般的に先住の猫がいるところに新しい猫を迎え入れるのは、なかなかのハードルになるからです。自分のテリトリーだと思っている場所に他の猫に入ってこられるのは、猫にとってあまり有り難いことではありません。

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ネコ科の多くは単独生活の習性があり、自分のペースを乱されるのを嫌います。ごはんを食べようと思ったら新入りが先に食べている。トイレに行けば、新入りが先に使ってうんちが残っていた。自分のテリトリーだったはずの場所に競争相手が現れれば、不快に感じるのも無理のないことです。
不快さが募ると急に壁にマーキングしてみたり、人目につかないところに閉じこもるなどストレス行動を見せることもあります。一見興味を示し、仲良くしているように見えても、どちらかにこうした行動が見られたら、ストレスを感じているかもしれません。