2022.06.23
# 相続税

58歳娘が青ざめた…母から「9000万円の自宅」を相続した後に届いた「突然の支払い請求」

世古口 俊介 プロフィール

請求された側が困らないための対策

(3) 不動産の時価評価

遺言書を書く前にやらなければならないのが不動産の時価評価である。誰に何を渡すかは大事だが、相続した方は現在の価値でいくらもらったかと考えるので、渡したい財産が今いくらの価値があるかを遺言の内容を考える前に理解しておかなければならない。

今回の姉妹のケースも母親は自宅の価値が9000万円もあるとは思ってなかったと私は推測している。自宅は母親が購入した時代から土地価値が数倍になっているエリアだった。母親に自宅を購入したときの価格しか頭になければ、今回の遺言書もそこまで不公平とは思わなかっただろう。

不動産鑑定まで入れるとそれなりに費用もかかるので、保有する物件数が少なく金額も数億円未満なら国税庁が発表している路線価や不動産売買サイトなどで簡単に確認するだけでも十分だろう。

[PHOTO]iStock
 

(4) 遺留分対策

これまでの(1)から(3)の対策と異なるのは、今回の姉妹のケースでも問題となった遺留分の請求が実行されることを想定している点である。つまり請求された側が困らないための対策だ。

遺留分対策では例えば生命保険を使うことが多い。今回の姉妹のケースでも母親が亡くなったときに長女が受取人の生命保険が1500万円かけられていたとすると、次女が遺留分を請求してもその保険金で全て支払えるわけだ。

また生前贈与も有効である。遺留分は相続財産に対する割合で決まるが、生前贈与しておけば相続財産ではなくなり、贈与を受けた人の資産になっているので遺留分は関係ないというわけだ。

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