赤ちゃんは痛みを感じないと言われていた

1980年代まで「赤ちゃんは痛みを感じない」と信じられていました(#2)。そのため赤ちゃんは手術の際に麻酔なしで胸や腹を開けられていたという何とも恐ろしい時代ありました

それから研究を積み重ね、当然ですが赤ちゃんにも痛覚や知覚があり、また痛みの記憶があることがわかりました(#3)。今では日本新生児看護学会が2015年に公開した「NICUに入院している新生児の痛みのケアガイドライン」(2020年改訂)がNICU(新生児集中治療室)でも適用されています(#4)。

赤ちゃんの痛みをスケールで評価し、赤ちゃんが採血等で痛みを感じる場合にはホールディングと言って包み込むように体を支えたり、搾母乳を行いながら痛みを和らげる工夫をしています。医療現場では赤ちゃんの痛みにケアし、優しい世界になっています。

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母親のほうが赤ちゃんに反応しやすいは嘘

赤ちゃんの泣き声は女性には聞こえ、男性には聞こえない。だから男は夜泣きに反応できないんだという通説がありますが、これは研究によって根拠のない話であると証明されています

赤ちゃんが夜泣きした際に、父親は気づず眠り続け、すぐに起きるのは母親ばかりと言われるが……。photo/iStock

2013年に公開された実験結果では27人の父親と29人の母親を対象にした赤ちゃんの声を認識する能力に男女差がなく、父親の中でも子供と過ごす時間が1日に4時間未満の父親は認識率が有意に低かったのです。

つまり、親の泣き声を識別するのに必要なのは「母親であることではなく、男女問わず赤ちゃんと過ごした時間」なのです。通説を盾に夜間の育児を放棄しているお父さんがいたら、「もっと赤ちゃんに接する時間を増やせばあなたも反応できるようになる」と教えてあげましょう。