中国の『非戦争軍事行動』要綱制定は斬首作戦による台湾併合の決意

ロシアの失敗に学んだ結果、より強硬に

何のための非戦争軍事行動

6月13日の晩、中国中央テレビ・新華社通信はほぼ同時に1つ重要ニュースを伝えた。習近平中央軍事委員会主席は「軍隊非戦争軍事行動要綱(試行)」という公式文章に署名し、「要綱」はこれを持って6月15日から施行される、ということである。

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翌日の14日の人民日報も1面トップでそれを報じたが、今のところ、「要綱」の詳細は一切公表されていない。その一方、新華社・人民日報記事は「要綱」の「重要意義」について次のように述べている。

「(要綱の施行は)リスクと課題を効果的に予防・解決し、突発事件に対応して処置し、国民の生命財産安全を守り、国家主権、安全、発展利益を維持し、軍事力運用の形を創新し、軍隊の非戦争軍事行動にルールを課し、効果的に新時代の軍隊の使命、任務を履行させることに重要な意義をもつ。」と。

これを読むと、「要綱」は対内的には国内の「突発事件」への対処と、対外的には「国家の主権・安全」の保全・維持を目的とするものであると分かる。その際、国内において大規模な自然災害や騒動・暴動などが発生した場合、解放軍は「要綱」に基づいて出動し、それこそ「非戦争軍事行動」として災害救助や暴動鎮圧を行うようなことは当然想定されているし、解放軍が今まで実際にやってきたことでもある。

 

問題は、「国家の主権・安全」を守るために、解放軍の展開する「非戦争軍事行動」とは一体何か、ということである。普通、一国の軍隊が国家の主権と安全を守るために出動して展開するのはまさに戦争行為そのものであって、それをあえて「非戦争軍事行動」とは呼ばない。そう考えると、習主席が今のタイミングで署名して施行させた前述の「要綱」では、中国軍が対外的に展開する「非戦争軍事行動」とは一体何を指すのかはまず問題なのである。

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