14歳のときに見た「悪い夢」

私のこのマインドはどこから来ているんだろう?とふと考えてみる。

それは私の思春期に由来しているのでは、と思う。

忘れもしない14歳のある朝。とても悪い夢をみた。端的に言うと、私の父が病気になって死んでしまう夢だった。朝目覚めて、そんなことはあり得ないし、家族は父と母と私と弟2人の5人。平凡だけど普通に暮らしている。この姿が当たり前なのだから、そんな悪い夢のことは忘れてしまおうと思った。悪い夢のことは誰にも話せなかったし、言葉にしたらそれが現実になりそうでとても怖かった。

父と私。無口だけど子煩悩で優しい父でした。写真提供/福田萌
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でも、その悪夢はのちのち予知夢だったと知る。

父が体調を崩し休職したのが夢を見た1年後。さらにその病気は「若年性アルツハイマー」と診断されたのが、私が16歳の頃だった。治療法がまだ見つかっていない脳の病気で、段々とあらゆることを忘れていってしまう病気。

16歳といえば、本当なら、夢や希望に胸がふくらむ年齢なのかもしれない。だけど、私に突きつけられたのは途方もないほどに抗うことのできない現実だった。当たり前のことは、当たり前なんてことはなくて、両手ですくった水のようにいつかは手のひらからこぼれ落ちていってしまう。その残酷さを16歳の時に知った。