2022.06.22
# 学校・教育

母親から「感情を否定」されつづけた25歳女性、彼女が抱えた「深刻な生きづらさ」

「感情否定」とは何か?

私は日常的にいわゆる”毒親”を持つ方からのご相談を受けていますが、その中でしばしば「感情否定」が行われている現実に直面します。

感情否定とは、子育ての場面で、文字通り子どもの感情を否定してしまうことを言います。たとえば、私が実際のご相談で比較的よくお聞きするのは、子どもの頃に転んで「痛い!」と泣くと、親から「痛くない!」と言われ痛みを我慢するしかなかった、「怖い」と言うと「怖くない!」と否定されるといったケースです。

幼い頃から感情否定をされ続けると、やがて自分の感覚に自信が持てなくなり、結果、過剰に周囲の顔色をうかがうようになるなど、「生きづらさ」に繋がってしまうことがあります。

〔PHOTO〕iStock
 

今回は幼い頃から「感情否定」をされ続けて成長した方のケースを、いつものようにプライバシーに配慮し再構成してご紹介します。

紗月さん(仮名、25歳)がカウンセリングを受けに来られたのは、とある雑誌で「毒親特集」を読み「私の親もこれだ!」と直感したからでした。紗月さんは、

「その毒親特集に、”毒親は子どもの感情をありのまま受けとめない”って書いていて、私の母はまさにこれでした」

と語りました。そこでいつものように一定のアセスメントを経た後、カウンセリングの中で紗月さんにご自身の成育歴を詳しく語っていただきました。

紗月さんは関東のご出身で、両親と弟、妹の5人家族だそうです。

「私が3歳の時に弟が、その翌年には妹が生まれました。私がいてさらに年子の弟と妹を育てる母は大変だったと思います。今思うとその分私は『お姉ちゃんでしょ!』と放っておかれることが多かったですね。私自身も母に迷惑を掛けないように、良い子でいなくちゃという思いが強かったかもしれません」

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