2020年度の不登校児は23万人以上

文部科学省の調査によると、2020年度の小・中・高等学校等における不登校児童生徒数は23万9178人と過去最多だ。不登校になる子どもは年々、増えている。6月3日には、同省から「不登校傾向のある児童生徒に関する支援ニーズの早期把握」といった施策の方向性が学校に通達されたそうだ。

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そんななか、マミさんは仲間とともに1年半前、「カラフル」を立ち上げた。不登校、登校渋りの親でつながるためだ。最初は同じ小学校の母親3人で公園に集まっておしゃべりをしたのが、今はメンバーは40人。市内の小中学校から集まった。情報交換をしたり、子育てや教育関係の勉強会をしている。

「中学までこういう状態だと、わが子はどうなってしまうの? と、先の見えないトンネルに入ったまま抜け出せなくなってしまう。でも、こういう方法があるよ、とか仲間で教え合えるので、何とかなるかもしれないと思えるのでしょう。カラフルに入ってつながると、みんなどんどん明るくなるんです。それと、自分のせいでも、子どものせいでもない。先の選択肢があるんだと気づける。そこが大きかったと思います」

さらに今年度は、行き渋りがあったり、不登校になった子どもの親たちを孤独から解放しようと、『「子どもの幸せを」を学校とともに考えるための道しるべ』という1枚のプリントをメンバーで作った。子どもに変化があったときの親の受け止め方や、相談できる機関、学校との付き合い方、はたまた不登校時の給食費の扱いなど細かいところまで伝えている。非常に画期的な取り組みである。

マミさんたちが作成した「道しるべ」

「学校に行けなくなったときにどうしたらいいんだろう?って、皆さん不安になると思う。その不安を少しでも軽くするために不登校になる前に知ってほしいし、子どもの育ちを地域で支え合えればと思いました」

プリントの隅に「制作協力・小金井市教育委員会」と記されているのは、教育長である大熊雅士さんがマミさんらと一緒に作ったからだ。教員を務めた後、不登校児のための放課後スクールや修学就労支援、教育相談をしてきた教育長は、「無理に学校行かなくていい」と言ってくれた。子どもや親たちから「くまじい(クマG)」と呼ばれている。

市内全小中学校で保護者に配布される。年度初めは「1年生などウキウキした気分なので、親御さんが読まないかもしれない」と考え、ゴールデンウイーク明けに渡した。