うつ病の闘病歴13年超のぼく。その病がご縁を連れてきた
まず、ここで告白したい。
ぼくにはじつは、うつ病の闘病歴が「13年超」ある。
過去には、リストカットをしたことが何度もあった。自殺未遂もした。文字どおり「死ぬ寸前」まで行ったこともあった。精神病棟にも入院した。あの鉄格子のなかでの生活は、記憶に鮮明に焼きついている。また、ぼくは休職・復職もくり返した。
病の原因はいろいろあるが、ぼくの場合は「教団本部に入社したこと」が素因になっていた。
そんなぼくが、当時ひそかに取り組んでいたことがあった。精神疾患をかかえる人やメンタルに悩む人たちの相談に乗る、
さて、そんなぼくが、ある日、いつもなら相談に乗るはずなのに、思い余って相談者に相談に乗ってもらったことがあった。
「周囲には言っていないことなんだけど、じつは転職を考えているんだ。でも、行き先がまったく見つからなくて、ほんとうに困っていて……」
すると、相手から思わぬ言葉が返ってきた。
「ぼくの親戚が経営者なので、ちょっと聞いてみます」
「ぼくの親戚が会社を経営しているのですが、ちょっと聞いてみましょうか。正木さん(=筆者)にはここまで良くしてもらっています。恩返しをさせてください。親戚に相談してみます。転職の条件はありますか?」
彼の言葉に、ぼくは耳を疑った。そして、すかさず反応。
「えっ!? いいんですか!? それはありがたい……。条件なんて、そんな、全然ないです。お話をもって行っていただけるだけで感謝しかありません」
「では、しばらく待っていてください」
万策つきたと思っていた矢先に、一発逆転の可能性。喜びに手足がしびれた。