新卒からずっと宗教法人職員だったぼくに一般企業勤務は無理なのか? 

36歳で巨大教団から転職!?(後編) 
正木 伸城 プロフィール

うつ病の闘病歴13年超のぼく。その病がご縁を連れてきた 

まず、ここで告白したい。 

ぼくにはじつは、うつ病の闘病歴が「13年超」ある。 

過去には、リストカットをしたことが何度もあった。自殺未遂もした。文字どおり「死ぬ寸前」まで行ったこともあった。精神病棟にも入院した。あの鉄格子のなかでの生活は、記憶に鮮明に焼きついている。また、ぼくは休職・復職もくり返した。 

病の原因はいろいろあるが、ぼくの場合は「教団本部に入社したこと」が素因になっていた。 

そんなぼくが、当時ひそかに取り組んでいたことがあった。精神疾患をかかえる人やメンタルに悩む人たちの相談に乗る、「メンタル相談室」である。心に不調をきたしている人の声を聴き、医師や医療機関につなげる活動だ。きめ細かな心配りが必須なため、すさまじい体力・知力を必要とするが、うつ病を体験した経験を活かせることもあり、ぼくの「生きがい」になっていた。 

さて、そんなぼくが、ある日、いつもなら相談に乗るはずなのに、思い余って相談者に相談に乗ってもらったことがあった。 

「周囲には言っていないことなんだけど、じつは転職を考えているんだ。でも、行き先がまったく見つからなくて、ほんとうに困っていて……」 

すると、相手から思わぬ言葉が返ってきた。 

 

「ぼくの親戚が経営者なので、ちょっと聞いてみます」 

「ぼくの親戚が会社を経営しているのですが、ちょっと聞いてみましょうか。正木さん(=筆者)にはここまで良くしてもらっています。恩返しをさせてください。親戚に相談してみます。転職の条件はありますか?」 

彼の言葉に、ぼくは耳を疑った。そして、すかさず反応。 

「えっ!? いいんですか!? それはありがたい……。条件なんて、そんな、全然ないです。お話をもって行っていただけるだけで感謝しかありません」 

「では、しばらく待っていてください」 

万策つきたと思っていた矢先に、一発逆転の可能性。喜びに手足がしびれた。 

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