その子はわたしがホワイトボードに背を向けたタイミングを見計らって、解説している設問の解答欄に記した自身の答えをさっと消した(わたしが振り返ったら解答が消えていた)。

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そして、わたしが他の子どもに発言をさせたその瞬間に、彼女は鉛筆をやおら取り出して新しい解答をしれっと書きつける。そして、わたしがその設問の正解を発表するや否や、嬉しそうな顔で赤いペンで丸を付け、わたしに向かって「できたぞ!」と自信満々の表情を浮かべたのである……。

授業後、わたしは彼女を個別に呼んで面と向かって話をした。

「さっきの一連の行動を見ていたけれど、間違えても全然問題ないんだよ。むしろ、あなたが元の解答を消しちゃったことで、どこでどうしてミスしてしまったのかが分からなくなっちゃうよ」

はい、分かりました! このときは元気にうなずいたものの、次の授業でも彼女は悪びれる様子もなく同様の「不正」をおこなっていた……。 冒頭の事例に挙げた女の子は特殊な例でもなんでもない。