水素が世界を制する―ポスト・ウクライナの地政学の読み解き方

なぜドイツ首相は日本を急遽訪れたか

「歴史的転換=ツアイテンヴェンデ」

今はどういう時代か。

ドイツ首相のオラフ・ショルツは「時代転換(歴史的転換)」と宣言した。ロシアのガスプロムに建設させた天然ガス・パイプライン「ノルド・ストリーム2」の開業を認めず、ロシアと戦うウクライナには自走砲などの攻撃兵器も提供すると約束した。これまでのロシアとのニコニコ政策から、ドイツは180度の政策転換に踏み切ったのだ。

その影響はドイツだけにとどまらない。あっという間に世界全体が巻き込まれ、「時代転換」に見舞われ、今や重大な選択を迫られつつあると認識すべきだろう。

 

「歴史的転換(ツアイテンヴェンデ)」は言い古されてきたが、流行語の「エネルギー転換(エネルギーヴェンデ)」と語呂が合うので復活した。それを踏まえてショルツは、2月27日にドイツ議会で、また、5月26日にスイスで開かれた世界経済フォーラムでも、この表現を使った。あえて彼が繰り返し使うには、それ相応の意図がなければならない。

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