2019年からロサンゼルスを拠点に、和菓子ブランド「MISAKY.TOKYO(ミサキ・トーキョー)」を経営し、「Forbes JAPAN」にて「地球で耀く女性100人(2018)」に最年少で選抜された三木アリッサさん。琥珀糖を宝石のように美しくした商品は「クリスタルトリーツ」という名前で愛されています。しかし、「日本の恥」というような言葉を浴びせられることも実はあったとか……。6月16日は「和菓子の日」。アリッサさんがなぜ和菓子をアメリカで販売しようと思ったのか、そして今の想いは何か。
三木アリッサさんの2019年のnote に加筆・再編集の上、お届けします。

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「貴殿のは和菓子とは言いません」

こんにちは。
ロサンゼルスで和菓子D2C「Misaky.Tokyo」を立ち上げました、三木アリッサです。
 
2019年11月からプレローンチを開始し、世界的セレブ‘キムカーダシアン’とのコラボ、オスカーとエミー賞の前夜祭に提供、シュレックなど手がける”ドリームワークス”本社での販売など実績をつけてきました。オスカーとエミー賞は全米で30社しか、ドリームワークスでは外部企業は世界中で10社ほどしか販売できません。日本の伝統を世界に伝えたい。そう思ってずっと活動してきました。

写真提供/三木アリッサ

幸い、多くの方に認めていただき、「Forbes JAPAN 今年の顔100人」に2021年に選出していただきました。

Business Insider Japan 「Game Changer 2019」の一人に選出 写真提供/三木アリッサ

そんなときにとても重たい1通のメールを受け取りました。
貴殿のは和菓子とは言いません。世界に発信するならば、和菓子としての自覚と伝統を守ってください。これ以上日本の恥にならないようにしていただきたいです
これは匿名のご意見でした。
 
これまで日本酒のベンチャーや、伝統工芸品特化ECベンチャーで事業開発に携わり、様々な職人さんに直接お話を伺ってきました。
 
コツコツ、一つ一つ丁寧な仕事。
この一つ一つの動作を守ることで伝統が積み上がっている。
伝統をこれまで守ってくださった方々に、深く感謝をしています。日本の良き文化を守ってくださっていることに、頭が上がりません。
 
私にはできない。本当にすごいことだと思います。
だからこそ、これ以上職人さんたちが身を削っていく姿を見たくありません。良いものだから、正当にお金をとって欲しいし、若手がより憧れる職業になって、次世代に続いて欲しいと切に願っています。
 
しかし、今の伝統工芸には一つ課題があります。それは、シュリンクしていく日本にいることです。
日本は少子高齢化で、人口も、稼げる人も、経済も小さくなってしまいます。
 
特に伝統工芸品は、東京や大阪などの都市部からお金を引っ張ってくるケースが高く、打撃を受けるのは目に見えています。
今、ただでさえ職人さんたちが身を削って創作をしています。知恵を絞って工夫をし、商売として成立をしている。では10年後はどうなるでしょうか?
 
そこで、私は和菓子という伝統をつなげていくために、海外で活躍する場を作ることを考えました。そのために、世界中の人に愛される形を模索したのです。