2022.06.17

ビジネスパーソンに広がる「教養ブーム」…にもかかわらず、ピアノブームが盛り上がらない「意外なワケ」

大人になってから習うピアノ

ピアノを習う、その目的は演奏技量を高めることだけではないようだ。

今年のゴールデンウィーク。大阪市内にあるホールではとあるピアノ教室の発表会が開かれた。レッスン生の多くが小学生、それも2年、3年といった低学年か中学年に差し掛かる児童たちに交じって、ひとり中年、子どもたちからみれば老人ともいっていい年齢の男性がスーツ姿でピアノ初心者の練習曲として著名な「バイエル106番」を弾いている。

小学生ばかりが集まる場に50代男性。たとえピアノに馴染みのない向きが見ても、拙い手つきで弾くさまはどこか悲壮感すら漂う。

[PHOTO]iStock
 

だが、この50代男性の演奏が終わるや、この発表会に集まった聴衆である小学生、中学生のママさんたちからは割れんばかりの拍手が起こった。

その拍手を送ったリトルピアニストのママさんたちのなかのひとりである30代後半女性は、「大人の男性が頑張っている姿は素晴らしい」と語った後、こう付け加えた。

「年配の男の人がピアノを弾く。素敵です。そこに(演奏)技量がどうこうとかはどうでもいいことではないですか?」

コロナ禍による巣ごもりで世のビジネスパーソンは教養磨き、趣味の拡充に熱心になったといわれる。もっともその教養とは一朝一夕に身につくものではない。ましてやピアノという楽器演奏を年配の男性が習得しようとなると何がしかの切っ掛けが必要だ。

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