なぜバブル崩壊を乗り越え、アメリカは成長し続けられたのか?「しぶとい米国経済」の秘密
バブル崩壊を乗り越える「唯一の国」
みなさんは「人口ボーナス」という言葉をご存じですか?
人口ボーナスというのは、総人口に占める生産年齢人口(日本の場合は15歳以上65歳未満)の割合が上昇して、総人口に対する労働力が豊富な状態になることをいいます。その結果、経済成長が促されて国が富み、国民が裕福になります。
人口ボーナスは人口が1億人以上になった国に、歴史の過程で一度だけ起こる現象といわれています。日本では1960年代から70年代の高度経済成長期に人口ボーナス期を迎えました。その後、1980年代半ばから1990年代はじめにかけてバブル経済期が訪れ、日経平均株価は1989年12月29日の大納会で3万8915円の史上最高値を記録しました。
しかし、そのバブルがはじけてからは、労働力人口の減少、そして世界一といわれる少子高齢化が進行し、経済が低迷を続けて現在にいたっています。これが一般的な国の経済成長と衰退の姿なのですが、世界で唯一、株式市場のバブルの高値を半永久的といっていいペースで超え続けている市場があります。それが米国株式市場です。

なぜアメリカだけが人口ボーナスによる経済バブルを乗り越えて成長し続けていられるのでしょうか。
米国経済の発展の根本的な理由は、金融政策と財政政策の両輪をうまく回せていることです。
「はあ? なんのこと? そんな難しい話、読みたくないよ」と思われましたか?
でもこれ、すごく重要なんです! これを知らないとアメリカという国や米国経済について理解できません。なるべくわかりやすく書くので読んでくださいね。