千葉市のコミュニティセンター「土気あすみが丘プラザ」のロビーにあるフェアトレードカフェ&ショップでは、障がいのあるスタッフが、丁寧にドリンクを作ってくれる。彼らの就労支援をする特定非営利活動法人「はぁもにぃ」には、接客のほか、農作業や養蜂業、お菓子の製造、事務作業など、多様な仕事がある。始めたのは、障がいのある子を持つシングルマザーの長浜光子さん。グラデーションのある働き方ができる場所を目指してきた。長浜さんの息子も、中学受験して入った超進学校を卒業し、大学進学は選ばず、ここの仕事をする。

地元のはちみつなどを用いた商品もならぶ「はぁもにぃ」店内 撮影/なかのかおり

前編「自閉症の娘とアスペルガーの息子を持つシンママが障がい者就労カフェを作るまで」では長浜さんがどのようにして「グラデーションのある働き方」のできる場所を作っていたのかをお伝えした。後編ではそこではたらく息子が進学校から大学へは進まないと決めた時のことを詳しく伺っていく。

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アスペルガーの息子は中学受験して渋谷幕張へ

事業所で働く人の中には、長浜さんの娘や、幼なじみもいる。娘たちが20代になった今も、長浜さんはみんなのお母さんでもあるようだ。在宅でできる、事務の仕事もある。長浜さんの息子も、会計業務などを在宅でしている。

「娘が自閉症と診断された時、5歳上の息子にも特性が当てはまると思いました。息子は、アスペルガー症候群と診断されました。

勉強はできて、大手受験塾のトップのクラスに通いました。他にも、発達障がいの特性がある、成績が良い子がいて、授業が成り立たないことにも先生は慣れているようでした。『公立中に行ってもきっと不登校になる』と息子が言ってきて、私立中高一貫校を受験することにしたのです」

そして、今や開成中を蹴って進学する人もいる超進学校・渋谷教育学園幕張中学校に合格して入学した。

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