元外資系社員が教える 円安・副業時代を勝ち抜く「ひとり商社」のススメ

誰でも「商社」になれる時代が来ていた

<企業が社員に「副業」を勧めるようになって久しい。でも「一体何をすれば…?」と戸惑う人も多いだろう。元P&G社員で、現在は貿易商社「ワッション」を営む山下貴史氏は、「何かを始めたい、けど、何をやっていいかわからないという人は、自分の興味関心や好奇心を活かせる『個人貿易業』について考えてみるべき」と説く。

ひと昔前までならハードルが高くて手も出なかったが、いまはネットと技術の発達によって、誰でも「個人貿易業」を始めることが可能になっているという。もちろんリスクもあるが、山下氏はひとりで始める貿易業を「ひとり商社」と名付け、その魅力と面白さ、そしてビジネスとしての可能性を研究している。

円安が進み、経済の不安定化が言われるこの時代に、「自分の知識とチャレンジで安定した収益をあげる」ためのひとつの方策である「ひとり商社」のススメとはーー>

(PHOTO・iStock)
 

酒を飲んで考えないことにしているあなたへ

突然ですが、皆さんは人生の中で一度でも「自分で会社をやってみたい」「ビジネスを始めて、独り立ちしたい」と思ったことはあるでしょうか。

おそらく、一度ぐらいはそんなことを思う瞬間があったはずです。

毎日毎日、誰かに言われたことをこなすだけの会社員生活。いつクビになるかわからない「雇われ人」としての生活。勤めている会社がダメになるかもしれない不安。あるいは、自分は給料分以上の仕事を間違いなくしているのに、会社の規定で一定額以上をもらえないことへの不満――。

働きながらそんな不安や不満を抱いている人は、「自分でビジネスを始めて、自分が社長になれば、こんな悩みやモヤモヤを抱えなくていいのにな…」と思ったことがあるのが自然でしょう。

と同時に、「とはいえ、自分でビジネスを始めるなんてできるはずがない」「社長になんかなれるわけがない」と思い直し、お酒でも飲んでイヤなことを忘れて、またいつもの日常へと戻る――そんなことを繰り返しているのではないでしょうか。

ここでひとつ、断言させてください。

今の時代、自分で商売を始めることはなにも難しくありません。ネットの発達とともに、商売を始めるツールや環境は驚くほどに整っています。やる気と思い切りさえあれば、誰でもビジネスを始めることが可能です。

実際に、副業を解禁する企業が増える中で「スキマ時間」を利用して、自分でビジネスを始める人が増えています。そのなかには、「最もシンプルな起業」といっていい、「ひとり商社」という手法を選んでいる人が多くいることをご存じでしょうか。

「ひとり商社」とはなにか。ごく簡単に言えば、まだ日本では販売されていない魅力的な製品を扱う海外メーカーと契約を結び、日本で販売するビジネスです。

私は、令和の時代の新しい働き方として「ひとり商社」というあり方が急速に広まっていくのではないかと期待をしています。

今回は、たった一人で輸入代行業を始める「ひとり商社の魅力と実践方法」について、お話をしたいと思います。

私自身が「ひとり商社」で成功した

私は現在、「ワッション」という輸入商品を扱う商社の代表を務めています。海外のキッチン用品やフィットネスグッズなどを扱うワッションは、現在設立7年目。昨年の年商は数億円。

数億円…というと、規模が小さいと思われるかもしれませんが、ワッションに所属している専属社員は2名。ほかにも関わってくれている人たちはいますが、彼ら彼女らは別の仕事をしながら、ワッションの仕事を手伝ってくれています。

つまり、ワッションはほとんど私一人の会社。私自身が「ひとり商社」を実践しているのです。

これから話すことは、すべて私の経験に基づいているものですが、私自身の経験からお伝えしますと、「ひとり起業」は、いまの時代、誰でも可能なのです。

私はこれまで、約70人の「起業希望者」のコンサルティングを行ってきました。なにか新しくビジネスを始めたいという人に「ひとりで商社ビジネスを始める方法」を教えています。そのうち約7割は、現在「ひとり商社」として十分な収入を得ています。さらに、うち20人は「ひとり商社」から始めたビジネスを、年商1億円を超えるものにまで成長させています。

といっても、彼らはなにか壮大なチャレンジに取り組んだり、難しい資格を取ったりしたわけではありません。彼らはビジネスの原則である「いい商品を見つけて」「安く仕入れて」「経費やコストをできるだけ抑えて」「適正な価格で売る」を実践しただけです。この原則を実践する方法を理解してもらえれば、誰にでも「ひとり商社」は可能になるのです。

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