スーパーで見かける玉ねぎの値段がやけに高い。今年の4月からは小麦や食用油などの価格の上昇で食パンや菓子、カップ麺の値段も上がったが、それでも数パーセントから数十パーセントだ。対する玉ねぎは昨年の同じ時期の2~3倍ほどになっている。だが玉ねぎはカレーにもハンバーグにも欠かせない家庭の必需野菜。高いからと言って買わないわけにはいかないのだ。だが買うからには失敗はできない。そこで失敗しない「玉ねぎの選び方」と、ついでになぜこんなに高くなってしまったのかを野菜の達人に聞いた

写真提供:佐々木一信

教えてくれたのは、食品宅配サービス「オイシックス・ラ・大地」で野菜のバイヤーを務める佐々木一信さん。全国の畑を飛び回り、どこで何が旬を迎えているか、新しく出た品種の生長はどんな具合か、長雨、高温、水不足、台風の影響は出ていないかなど、生産者に聞きながら自らの目で確認する毎日。おかげで北海道から九州まで全国の野菜の今を知り尽くしている。

写真提供:佐々木一信
佐々木一信
1978年生まれ 累計1億食を突破したミールキット「Kit Oisix」に使用する青果物の仕入れ、製造を担当。在学中に青果売り場でのアルバイトをきっかけに青果物に魅了され、地元栃木の仲卸に就職。以後青果商社、外食産業、加工工場など青果物の流通現場を渡り歩き、2018年より「オイシックス・ラ・大地」に所属。農林水産業流通マッチングナビ「アグリーチ」検討委員、食の地域ブランド審査員など公的機関のアドバイザーも。

※以下、佐々木さんのコメントです。

新玉ねぎはいつもの玉ねぎと何が違う?

3月~6月上旬に出回る新玉ねぎは瑞々しく辛みも抑えめで、生でも食べられます。出始めは九州、関西以南、ちょうど今頃は関東近隣の産地から出荷がされています。
新玉ねぎとほぼ年中見かける飴色のかさかさした皮の玉ねぎは品種が異なります。採れたてを出荷する瑞々しい新玉ねぎに対して、飴色の皮のほうは長期保存向きです。収穫後産地で1カ月ほどかけて、しっかり乾燥させてから出荷します。

写真提供:佐々木一
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新玉ねぎは重みのあるUFO型を

玉ねぎを選ぶ時は重さと形状を見ます。新玉ねぎはしっかりと重みがあるものがいいですね。形は球状以外にUFOのような扁平も多く見ます。これは玉ねぎがしっかり育っている証拠でお勧めです。また頭の切り口がきちんと乾燥しているかを確認してください。僕たちはよく「首の締まっているものがいい」と言っています。新玉ねぎに限らず、飴色の玉ねぎも頭の切り口が清潔で乾燥しているものがいいものです。

扁平な玉ねぎは甘みが強い。写真提供:佐々木一信

大きさは味にはあまり関係はありませんが、食感が変わります。玉ねぎの葉肉(球の芯の周りの一枚一枚層になっている部分)の数はどれもほぼ一緒なので大きな玉ねぎは1枚の葉肉が大きいということ。生で食べる時やオニオンリングを作るなら、瑞々しく食感の良い大きいものがお勧めです。

玉ねぎは葉野菜に分類される。真ん中の部分が茎で、その周りが葉となる葉肉。

新玉ねぎは水分が多い分、日持ちはあまりしません。表面も柔らかく傷つきやすいので、保存する時は1個ずつ新聞紙でくるみ、冷蔵庫に入れるといいですね。購入したら1週間くらいで食べてほしいです。