2022.06.05
# 日本経済 # 日本病

円安、物価高に苦しむ日本を救うには「減税・省エネ・自給率向上」  

ウクライナ戦争で、日本はどうなる?
ロシアによるウクライナ侵攻が開始されてから、早や3ヵ月。21世紀の市街地での地上戦は、私たちに強烈なインパクトを与えている。
この戦争は、円安と物価上昇に喘ぐ日本経済にどう影響するか? そして、ここから脱却する活路はあるのか?
日本病――なぜ給料と物価は安いままなのか』で、日本経済の問題点を鮮やかに腑分けした永濱利廣氏(第一生命経済研究所 首席エコノミスト)が、世界編に続いて解説する日本編。

物価高は長期化、電気代はもっと上がる

日本は、ロシア、ウクライナからの直接的な輸入はさほど多くない。しかし、世界に供給される食料やエネルギーの総量が減るので、価格上昇の影響は受けざるをえない。

ウクライナ戦争の影響は、さらに長期化すると思われる。ウクライナは甚大な被害を受けたことで戦争前の経済活動に戻るには時間がかかるだろうし、ロシアへの経済制裁がすぐに解除される見込みはないからだ。食料・エネルギー価格の高止まりは覚悟しなくてはならない。

電気料金は「3ヵ月前までの3ヵ月間の化石燃料の輸入価格」が反映されるので、6月、7月、8月とさらなる値上げが予想される。電力需要の増える時期に、値上げのピークが重なることになる。

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では、どうすればよいのか。消費者ができる対策としては、できるだけ国産の食材にシフトしていくことや、省エネ家電に買い換えることなどが挙げられる。家電の買い換えや、企業や住宅の省エネ化への設備投資などに対しては、政府が補助すべきだろう。

ちなみに、すでに電気料金が上がっている分は、脱炭素化の流れで化石燃料の採掘に投資マネーが回らず、増産を抑制してきたことに起因する。6月以降は、これにウクライナ戦争の影響が上乗せされる。ただ、原油価格は3月に1バレル=130ドルを超えたものの、現在は100~110ドル台に落ち着いているので、電気料金のピークはこの夏ではないかと考えられる。