2013年、ViVi専属モデルオーディションでグランプリを獲り20歳でモデルデビューを果たした立花恵理さん。当時を振り返りながら、「(モデルとしてはデビューが遅かったこともあり)デビューしてからというもの、自分が若いと思ったことは一度もないです」と言う。20代ながら、芸能界という特殊な世界で常に感じてきた年齢の見えないプレッシャー。それでも、デビュー当時からの夢だった韓国での活動に踏み出した葛藤や経緯、ジェンダーギャップのリアルや年齢との向き合い方を、前編に続き赤裸々に語ってくれた。

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韓国でフェミニズムはセンシティブな問題

2016年に起こった「江南駅女性殺人事件」や同年に発売された小説『82年生まれ、キム•ジヨン』が後押しとなり、#MeToo運動が大きく広がっている韓国。2022年5月に就任した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の掲げた公約の一つに『女性家族部の撤廃』(※女性家族部とは、女性の権利擁護や地位向上の啓発などを行う韓国の国家行政機関)があり、大統領選の大きな争点となるなど、フェミニズムは国民の間でも関心を集めている。立花さんが移住して感じたのは、フェミニズムが開かれた場所ではなかなか話すことができないセンシティブなトピックだということ。

(c)hince “Touch to your scene” @hince_official

「韓国は日本より#Metoo運動が盛んだというのは感じます。男女間で溝ができてしまっていたり、フェミニストとアンチフェミニストで戦いがちと聞いたこともあります。それもあって、『男だからこう』、『女だからこう』みたいな発言には、みんな敏感だったりするんです。

でも、日本でよく見かけるサラダなどを女性が取り分けるみたいなシーンって、韓国では逆で、男性が先に取り分けることが多い気がします。『私がやろうか?』と言っても『いいよ、僕がやる』という感じでお皿を渡さない時も結構あったり(笑)。もちろん誰もがそうではないと思いますが、そういう場面での男性の優しさは感じますね。

フェミニズムに関しては、私ももちろん考えていますし、仲良しの友達とは話しますが、一方的にはなりたくなくて。今まで男性が優位になり過ぎていたから、女性にもうちょっとフォーカスしようという真意があると思うんですが、人それぞれ性質が違うからこそ、補い合えるといいなというのが私の正直な気持ちです。

“フェミニスト”というとなぜだか過激に捉えられることもあるため、自分からはそういう話題は出さないようにしてます。日本にいた頃は、いろんな友達とよくフェミニズムの話をしていたのですが、韓国では女友達といる時だけ『あれはこうだよね』と少し話すくらいです。#Metoo運動が盛んなことで、逆にあまりその話題にはタッチしないようになりました。声を上げた人たちはとても勇気がいることだったと思います。本当にセンシティブで難しい問題だなと感じています」