NATOが東アジアにやって来る…中国が一番恐れる「アジア太平洋軍事同盟化」の動き

『環球時報』記事から読み解く

中国人民解放軍からの「挨拶」

5月20日、外務省は、「2022年5月に設置が確認された土台(第13基)」として、ホームページに写真を掲載し、日中中間線付近で勝手な資源開発を行う中国を牽制した。

〈 近年、中国は、東シナ海において資源開発を活発化させており、政府として、日中の地理的中間線の西側で、これまでに計17基の構造物を確認している。

東シナ海の排他的経済水域及び大陸棚は境界が未画定であり、日本は日中中間線を基にした境界画定を行うべきであるとの立場である。このように、未だ境界が画定していない状況において、日中中間線の西側においてとは言え、中国側が一方的な開発行為を進めていることは極めて遺憾である。

政府としては、中国側に対して、一方的な開発行為を中止するとともに、東シナ海の資源開発に関する日中間の協力について一致した「2008年6月合意」の実施に関する交渉再開に早期に応じるよう、改めて強く求めているところである 〉

だが、中国の最近の「行動」は、これにとどまらない。5月19日、中国海事局の威海海事局、大連海事局、海南海事局が、それぞれ次のような緊急の「軍事活動による航行警告」を出した。

〈 威海海事局 魯航警0198 2022年5月20日から5月22日まで毎日10:00時から14:00まで、以下の4点を結ぶ線の範囲内で、軍事活動を実施するため、進入を禁止する。

37-44.00N/121-54.00E;
37-44.00N/122-00.00E;
37-39.00N/122-00.00E;
37-39.00N/121-54.00E 〉

〈 大連海事局 遼航警7222 渤海海峡の黄海北部、点線の範囲内で、5月19日16:00時から6月2日16:00時まで、軍事任務を執行するので進入を禁止する。

1)38-51.7N 121-38.2E;
2)38-34.2N 121-38.2E;
3)38-33.9N 121-07.9E;
4)38-48.2N 121-14.1E 〉

〈 海南海事局 琼航警6222 南シナ海の点線の水域範囲内で軍事訓練を実施するため、5月19日18:00時から5月23日18:00時まで進入を禁止する。

18-54.00N 111-27.00E、
18-54.00N 113-52.00E、
16-57.00N 113-52.00E
16-57.00N 111-27.00E 〉

 

こうした動きは、ジョー・バイデン米大統領が5月20日から24日まで、韓国と日本を訪問することへの、中国人民解放軍からの「挨拶」とも言えた。

今回、中国はアメリカ大統領の日韓歴訪を、最大限に警戒している。それはひとえに、この3ヵ月のウクライナ危機が契機となり、「東アジアのパンドラの箱を開けた」と見ているからだ。

すなわち東京で5月23日、IPEF(Indo-Pacific Economic Framework インド太平洋経済枠組み)なるものを立ち上げ、24日QUAD(日米豪印)首脳会合を開く。これらが中国包囲網を強め、近未来に「NATO(北大西洋条約機構)が東アジアにやって来る」と見ているのだ。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら

関連記事