大相撲夏場所観戦で痛感した「感染対策ガイドライン」を遵守すべきこれだけの理由

スポーツ文化の維持のためにも

国技館に観客が戻ってきた

5月8日に始まった大相撲夏場所で、両国が活気を取り戻している。

この夏場所から、観客の上限が5000人から最大9265人まで引き上げられ、たまり席・マスS席・マスA席・イス席は全席販売されている。座席では黙食での飲食が認められ、飲酒も1人1本まで可能だ。まだ全てが元に戻ったというわけではないが、観客が増え、食べながらの観戦が出来るということで、着実にかつての姿が戻りつつあると言えるだろう。

私自身も、国技館がどのように変化しているのかをこの目で確かめるべく、大相撲7日目に足を運ぶことにした。するといくつかの変化を肌で感じることが出来た。

Gettyimages

まずは、観客が戻ってきたということだ。

座席の販売制限が緩和されたとはいえ、1月までの国技館を考えるとそこまで多くの観客が来るとは思えなかった。コロナ以降は週末であっても空席が目立っていた。特に東西の二階のイス席はかなり苦戦していて、上に行けば行くほど観客が入っていないという有様だった。

しかしこの週末は、マス席は完売、イス席も正面と向正面はほぼ満席、問題の東西イス席についてもこれまでを考えると大健闘と言っても良い回復ぶりであった。注目すべきは団体客と外国人の多さで、旗を振る添乗員やそこかしこに飛び交う外国語がそれを物語っていたように思う。

食べ物や土産物を販売する店はどこも大行列で、大相撲人気がピークを迎えた2017年以上に待ち時間が長かったように感じるほどであった。

また、客層の変化もいくつか見られた。幕内の取組では対戦に懸賞が付くことがあるが、協賛企業によって「お約束」と言って良いアナウンスが存在する。コロナ前であればリピーターが多かったせいかこの「お約束」に対する反応はまばらだったが、今回の観客はこの「お約束」を知らないせいか、都度どよめきが起きていたのである。

 

そしてもう一つ気がついたのは、退場時の「お約束」を多くの観客が知らなかったことだ。

コロナ以降、分散して退場することを目的として、結びの一番が終わると正面・向正面・東・西の席でそれぞれ抽選会を行い、終了した区画から観客が退場するというやり方が導入された。しかし、多くの観客がそのことを知らなかったせいか、結びの一番が終わるとそのまま座席を立ってしまったのである。1月までの観客はコロナ以降のリピーターが主だったせいか、このような観客は少なかったのである。

これはつまり、コロナ以降でも国技館に足を運んできたファンとは別の客層を遂に取り込むことが出来た証拠だ。おそらく次の国技館開催の9月場所には、さらに世の中のコロナに対する意識も変わってくることだろう。ファンとしては、チケットの入手が難しくなることは頭の痛いところではあるが、コロナ以降相撲協会は2019年から収入が半減していることを思うと非常に喜ばしいことではないかと思う。

また、大相撲は総じて客層が良いためか、感染対策ガイドラインを遵守される方が大多数だった。これも安心して観戦できる大きな要因だと感じた。

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