2022.05.16

いきなり「相続放棄しろ!」に大激怒…遺産分割に15年もかかった70代兄妹の悲しき末路

15年前に父親を亡くしたМさん(70代・男性)。両親とМさん家族が同居しており、妹は嫁いで家を離れています。地方都市ということもあり、昔ながらの家督相続の流れが残る地域でしたので、長男が親と同居して、老後の面倒も看るので、家やお墓を継ぐのも長男の役目というのが当たり前の感覚でした。

ところが、前編でお話したように、「この相続放棄の書類にハンコを押してくれ」と切り出したところ、妹は「納得ができない」と大激怒。兄妹は完全に決裂してしまったのです。

そして流れた沈黙の15年

妹はやがて自分の権利を第三者に売却するなどという手紙を送ってきました。Мさんに対するいやがらせだと思えますが、何をするかわからない不気味さが増し、落ち着いて生活できない心境になりました。

Мさんと母親は妹の態度に激怒し、それでもなんとか説得しようと試みましたが、連絡を取っても返事はなしのつぶて。仕方なく、自宅の土地、建物は法定割合で登記をしたのです。これは遺産分割が決まったからではなく、緊急措置として、保全しておくためのものでした。

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父親の財産は自宅の他に預金が数千万円ありましたが、それは母親が生前に引き出していて、自分の口座で管理をしていましたので、生活費には困ることはありませんでした。しかし、自宅が共有名義のままでは、個々の財産にできずに価値が半減してしまいます。話し合いのつかない妹の名義があることで何もできないまま15年が過ぎてしまったのです。

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