不妊治療を経て双子を妊娠。2021年2月に無事出産し、現在は絶賛子育て中の大山加奈さん。自身のツイッターやインスタグラムでは、双子との幸せな日々を投稿する日もあれば、想像もしていなかった多胎育児のリアルを語る日もある。

「先輩ママたちが、産後しばらくはかわいいよりも生かさねばっていう方が強かったと話していましたが、まさにそれを実感する日々です。ふたりを生かすこと、守ることで頭がいっぱい。あんなに退院したいと思っていたのに、病院に戻りたいなと思うことも(笑)」

「子育ては夫婦2人だけでは絶対に無理です」

「1週間夫が出張で、ワンオペで。修行のような日々…」

「夫な不在だったとき、どうやって二人を守るか。逃げなきゃいけないことがあったときのために、双子用抱っこ紐を練習しています」

「場所をとってしまうベビーカー。少しでも混んでいる場合はなかなか大変そうというのを痛感」

「初めてバスに乗ってみたのです。容易ではありませんでした。ひとりでは完全に心が折れていました」


(大山さんのインスタグラムより)

前編に引き続き、マンガ『コウノドリ』に医療監修者のひとりとして参加し、新生児科医の今橋貴之のモデル(ドラマ版では大森南朋さんが演じた役)のモデルとなった小児科医の今西洋介さんとともに対談。後編は「多胎児家庭の育児の困りごと」をテーマに語っていただいた。

右がバレーボール元日本代表の大山加奈さん。左は、『コウノドリ』の医療監修のひとりである今西洋介さん。写真/及川夕子
-AD-

孤立しやすい多胎、SNSでつながった仲間

大山さん(以下敬称略):妊娠中も出産後も、困ったことといえば、多胎児の情報が足りないことと仲間が少ないことでした。今西先生は、貴重な情報をいつもご自身のツイッターで発信してくださっていてとてもありがたいです。

2021年2月に双子を出産した大山さん。こちらの写真は、新生児の頃のもの。写真提供/大山加奈

今西洋介さん(以下敬称略):妊娠・出産に関して、多くの女性たちがさまざまな悩みを抱えていますよね。最近は、虐待のニュースなどもあって、僕のSNSにはたくさんのDMが届きます。「誰にも相談できない」「子育てがうまくいかないのは自分に原因があるのでは?」と自分を責めてしまう。悩みを共有できる仲間がいないために孤立してしまう方も少なくありません。個別の医療相談にはお答えできないのですが、育児不安に関しては、時々お返事を返すこともありますね。

特に、多胎は赤ちゃんが未熟児で生まれてくることが少なくありません。不安を抱えるケースも少なくないと思います。自分も「産後うつ」のお母さんの症例を経験しました。『コウノドリ』でも、産後うつはエピソードのひとつとして描かれましたが、そういうこともあるので、放っておけないのです。

大山:私は、妊娠中からSNSなどで仲間を探し続けました。最初は大山加奈であることを隠して、双子や三つ子のお母さんを探してフォローして。同じ境遇の女性たちとつながることで、ものすごく心の支えになったんです。特にツイッターには、先々の子育ての不安も相談したりしてすごく助けられました。今は、そんな女性たちのコミュニティを作りたくて、LINEで双子ママのチャット【大山加奈とふたごママのへや】を開設しました。安心して交流できる場を作れたらいいですね。