露産石油全面禁輸へ…ロシア依存35%のドイツが過激な追加制裁に前のめりな理由

化石燃料を一気に葬るつもりではないか

追加制裁案、ハンガリーは猛反発

EUの欧州委員会(内閣に相当)は、5月4日、ロシアの財源を断つための一環として、次のような追加制裁案を出した。

「EUは6ヵ月以内にロシアからの原油の輸入をゼロにし、8ヵ月以内にそれ以外の石油製品の輸入もゼロにする」

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つまり原油は今年の10月でストップ。ディーゼル燃料やガソリンなども年末でおしまいということになる。

代替を見つけることが困難なガスには、そんなに急には手をつけられないため、まずは原油のボイコットでロシアを困らせようということだろう。

ただ、ハンガリーとスロバキアは、ロシア依存度が非常に高いため、この2国に対しては原油、石油製品ともに、それぞれ1年ずつ期限を延長するとしている。

 

ところが実際問題として、これくらいの歩み寄りでは、ハンガリーもスロバキアも有り難がっている様子はない。

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ハンガリーのオルバン首相はこのボイコット案を、「ハンガリー経済に落とされた原爆」と批判し、「我々がロシアの原油への依存を解消するには5年は掛かる」、「この提案は、ハンガリーのエネルギー価格を高騰させるというより、ハンガリーからエネルギーを無くすことだ。こんなものは送り返す」と突っぱねた。

そして、さらに官房長官が、「はっきり言っておくが、我々が(石油とガスの)制裁を支持することは絶対にない!」とダメ押し。

EUの制裁は加盟27ヵ国が全会一致で賛成しないと成立しないから、ハンガリーが反対票を投じれば制裁案は潰れることになる。

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