2022.05.22
# 映画

山田孝之と南沙良が語る「表現」の自由自在…全てに賛と否はある、躊躇するのはもったいない

現代はスマホや手軽な機材を片手に、誰でも映画を撮れる時代だ。しかし劇場公開映画となると、なかなか素人ではハードルが高い。しかも映画業界はプロデューサー、監督、俳優、制作、宣伝と、ピラミッド構造で分業の世界。監督以外の人でももっと簡単に劇場公開映画を制作できる仕組みはないだろうか――。

その1つの解答を出そうとしているプロジェクトがある。山田孝之、阿部進之介、映画プロデューサーの伊藤主税による短編映画制作プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」だ。俳優や映画監督、漫画家、ミュージシャン、一般公募枠から選ばれた面々を加えた総勢36名が、“変化”をテーマに短編映画のメガホンを執る。そして集まった作品を4シーズンに分け、オムニバス形式で公開する。

5月6日から公開となったシーズン3では、本プロジェクトのプロデューサーにしてシーズン1・2で俳優としても活躍した山田孝之が監督を務める。作品名は『沙良ちゃんの休日』。監督の山田孝之、主演の南沙良に話を聞いた。

(取材・文/横山由希路 撮影/柏原力)

「映画の力のようなものを信じている」

――まずは、山田孝之さんに「MIRRORLIAR FILMS」のプロジェクトについて伺います。昨年9月からシーズン1、今年2月にシーズン2、そして5月6日よりいよいよシーズン3が劇場公開になりました。シーズン1に関しては、現在Abemaなどでも配信中です。プロデューサーとして、回を重ねるごとにプロジェクトで試みてきたことについて教えてください。

山田:僕を含め現代人は、凄まじい情報量の中で生きています。その中で、初年度のプロジェクトである「MIRRORLIAR FILMS」を皆さんにどう知っていただくか。より具体的に知っていただけるように、予告の作り方をシーズン3から変えていきました。

実はシーズン1と2では個別予告を作っておらず、9作品全体の予告しか作っていませんでした。でもアバウトな情報では、忙しい現代人に認知してもらえないかもしれない。それで作品ごとに個別ビジュアルを撮って、予告もそれぞれ作る形に、今シーズンから変わっていきました。

(c)2021 MIRRORLIAR FILMS PROJECT
 

――「MIRRORLIAR FILMS」は1シーズン9作品なので、関わっている方の人数も多いです。監督でもいい、出演者でもいい。作り手の誰かに興味を持ってもらいたいということですね。

山田:まさにそういう狙いですね。キャストや監督でなくても、スタッフに興味を持ってもらってもいいと思います。一度興味を持ってもらえば、気になる人はこちらが細かく説明しなくても、「なぜこのキャストは参加を決めたのか」など、自分で調べて探ってくれます。

そうやって気になって調べたり、作品を観たりしてもらうと、映像業界も意外と身近に感じるかもしれません。やっぱり映画はエンターテインメントの1つで、生活に根ざしたところから生まれるものだと思うので。映画の力のようなものを僕は信じていますし、作品に触れた人は何かしらの気づきがあるんじゃないかと思います。

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