プーチンが「核・生物化学兵器」を使う“可能性”は? ロシアの侵攻が突き付けたもの

日本も他人事ではない

ロシアが大量破壊兵器を使う可能性は?

核(N)、生物(B)、化学(C)、放射能(R)の軍事的使用やテロ行為等による災害を防止、社会の安全に貢献するため、NBCR防護対策や関連施策を推進することを目的として、2005年5月に設立されたのがNPO法人NBCR対策推進機構である。

片山虎之助・前日本維新の会共同代表が、会長を長年、務めており、実務を担当するのが元陸上自衛隊化学学校長で核、生物化学兵器に詳しい工学博士の井上忠雄理事長だ。機構は防衛のみならず、医療、行政、司法、産業などの現場・管理に精通したスタッフを揃え、講習会、勉強会を開催、NBCRに関する各種相談に応じてきた。

NBCR対策推進機構の井上忠雄理事長
 

5月9日、ロシアは戦勝記念日を迎え、プーチン大統領が「勇敢なる軍隊に栄光あれ。ロシアのために、勝利のために、万歳!」と、締めくくるなど、退く様子は微塵もない。長期化は避けられない情勢だが、思うように進まない戦況に、プーチン大統領が苛立っているのも事実。そうなると心配なのが、ロシアが核や生物化学兵器などの大量破壊兵器を使用するのではないか、という懸念だ。

ウクライナは遠い東欧の話ではない。海に囲まれているとはいえ、日本はロシア、北朝鮮、中国といった専制国家の「隣国」であり、ウクライナで使用された大量破壊兵器が日本に向かう可能性だってある。

この事態を我々は、どう認識すればいいのか。井上理事長に聞いた。

――率直に言って、ロシアが核兵器を使用する可能性はあるでしょうか。

「十分にあります。ただ、核といえばイメージするICBM(大陸間弾道弾)、あるいはINF(中距離核戦力)のような戦略核兵器ではありません。使用するとすれば、(核兵器の砲弾を運搬する)ミサイルの射程が500キロ(メートル)以下の戦術核兵器でしょうね。それもかなり小型軽量化した核です」

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