国立公園を通じて社会課題の解決を

やんばる国立公園 安藤祐樹さん

安藤祐樹(あんどう・ゆうき)
大学では森林でのリモートセンシングの研究を行い、2014年に環境省入省。本省での勤務と阿寒摩周国立公園での勤務を経て2021年4月より現職。世界自然遺産に関する業務や稀少種保護などに取り組む。

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沖縄島北部に位置するやんばる国立公園は2016年に指定されたばかり。国立公園としての一歩を歩み始めて間もないこの地で、野生動物の保護と人びとへの啓発に奮闘しているのがレンジャー歴8年の安藤祐樹さんだ。

天然記念物に指定されている飛べない鳥、固有種のヤンバルクイナ。

やんばる国立公園の大きな特徴は絶滅の危機に瀕したヤンバルクイナの生息地であること。ヤンバルクイナを守り増やすために、地域の人びとと協力して外来種であるマングースの駆除や、ケガをしたヤンバルクイナの保護などを行っている。

「赴任して間もない頃、地元の方からやんばる自然保護官事務所に『車にひかれたらしいヤンバルクイナが路肩に倒れている』との目撃情報が寄せられました。急いで救出に駆けつけたのですが、病院への搬送中に死んでしまったんです。そのとき、初めて野生動物の死に間近で触れて、とても悔しい思いが込み上げてきた。その経験がこの地での仕事の原動力になっています」

最近、シーカヤックを買った安藤さん。休日は海で過ごすことが多い。

やんばる国立公園の前は、まるで違う環境の北海道・阿寒摩周国立公園に赴任していた。

「いろんな人とのやりとりが生まれる現場が一番好き」と話す安藤さんは、同国立公園では、地元の人たちとともに、温泉街を盛り上げるまちづくりプロジェクトに尽力した。

「レンジャーは大きな裁量をもって現場で仕事をします。動植物とも向き合うけれど、それ以上に人間ともかかわりあう。国立公園というキーワードを通じて、多様な社会課題にアプローチできる意義深い仕事だと日々感じますね」

休日も精力的にアウトドアを楽しんでいる安藤さん。沖縄に赴任し、シーカヤックやダイビングを始めた。やんばるの魅力について、こう話す。

「富士山のようなわかりやすい景観がある場所ではありません。面白いのは生物多様性。まずはぜひガイドさんと一緒に森の中を歩いてもらいたい。知識に触れて生き物を見ることで、やんばるのよさを感じられます」

●情報は、「FRaU S-TRIP MOOK 国立公園」発売時点のものです。
Photo:Kei Osada, Yuki Ando Text:FRaU

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