2022.05.16
# 週刊現代

「プラス思考」が与える驚愕のダメージ…じつは「頑張らなきゃ」はこんなに危険

「自分にとって意味のある人生を送らなきゃ」「居場所を見つけなきゃ」。そんな前向き思考は、本心から出ているだろうか?世間に踊らされているだけと気がつけば、生きるのはこんなに楽になる。

「プラス思考」は損得勘定

久々に行動制限のない大型連休だったが、外出して良いものか。モヤモヤしているうちにGWが終わってしまった……そんな人も多いだろう。

コロナ禍も3年目となり、すこしずつ元の社会に戻りつつある。停滞した町の空気も動き始める中、注目されている本がある。それは『「前向きに生きる」ことに疲れたら読む本』(アスコム)だ。

著者である南直哉氏は、恐山の院代(住職代理)をつとめ、長年にわたり人々の悩みを聞いてきた。それだけでなく、自分自身も長年「人生が息苦しい」と感じてきたという。南氏が言う。

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「私は『プラス思考』という言葉が嫌いなんです。ポジティブとか前向きという考え方も苦手ですが、今、至るところで耳にしますよね。

よくよく考えてみると、プラス関係の考えを規定しているのは、最終的には”損得”だと思います。今より少しでも多く儲けたい、もっとカネが欲しいなどという欲望がその根底にあるように思えてなりません。

『前向きな生き方』には、人間的に成長するとか社会的に認められるということも含まれるのかもしれませんが、それらをひっくるめて全部、ものさしはカネですよ。そのような考え方だから、今の社会は他者に対して”人材”という言葉を使う。

夢や希望についてもしきりに語られますが、理想のために努力しようという考えは、将来を当て込んでカネをつぎ込もう、という投資の考えと似ています。こうした自分が思い描いた夢に呪縛されて動けなくなってしまう人が、実はたくさんいるのではないでしょうか」

人生において、何かを成し遂げなければ、と思っている人は多い。出世する、名を残す。他人から「立派だ」と褒められることをやり遂げなければならない。そう考え、焦っている。

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