失敗しない「老人ホーム」の見分け方…「知る」と「知らない」だけでその後にこれだけ影響する

一日のほとんどをホーム内で過ごす高齢者にとって、三度の食事は最大の「イベント」だ。食べることは健康維持に直結するため食事は介護施設にとっても重要なはずだが、じつは施設を移りたい理由として最もよく聞かれるのが、『食事が美味しくない』ことだという。

前編記事『大後悔する「危ない老人ホーム」の意外な見分け方…「食事がまずくて母は元気を失った」』では、ケガを負い入院後に介護付き有料老人ホームに入所したが、食事がきっかけで認知症を発症した女性の例をお伝えした。この家族が介護施設選びで失敗した理由のひとつは「空室のあった施設を選んだ」。じつは一定期間に空室のある介護施設は問題を抱えているケースが多いと専門家は話す。

見学時の重要ポイント

本来であれば、いまは満室でも質の高い施設に事前予約をしておいて、部屋が空くのを待って入るのが望ましい。しかし、中村さんのように時間の制約があると、介護の質の低い施設に入らざるをえなくなるというわけだ。

ただでさえ介護の現場はストレスのたまる職場だ。スタッフの質が維持できない施設に入ってしまえば、ぞんざいな扱いを受けたり、ひどい場合は虐待に発展したりするケースもある。

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あらかじめ介護の質を確認するために大切なのは、なによりも施設を訪問し、自分の目で確かめることだ。それも子どもや家族任せにせず、入居する本人が見に行くのがいちばんいい。

施設を訪れる際は、自動車ではなく公共交通機関を使うこと。駅から少し離れた場所にある場合が多いのでタクシーに乗ろう。運転手が施設の場所をよく知っているようだったらまずは一安心。

「入居者の家族がよく訪れている証拠です。運転手は施設の中の噂なども小耳にはさんでいるでしょう。必ずしも鵜呑みにする必要はないですが、評判を聞いてみましょう」(小嶋氏)

施設に着いたら、たいていの場合は施設長などの幹部が対応してくれるだろう。しかし、彼らの話だけでは本当の内実はわからない。幹部にとって訪問者は「入居の可能性があるお客様」。もちろん、いいことしか言わないし、そつのない対応を心掛けるだろう。

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