「家庭優先で生きてきた女性が、自分の置かれた立場を客観的に認識したときに、夫に何らかの復讐を考え、私たちに相談することがあります」こう語るのは、リッツ横浜探偵社の代表・山村佳子さんだ。山村さんのもとには多くの浮気調査の依頼が来るが、中には夫の言うとおりにしてきた妻が、夫の浮気の疑惑を知って怒りに震えることもあるという。

今回山村さんのもとに相談に来たのは、商社勤務のエリート男性の妻・靖子さん(仮名・35歳)5歳年上の夫と結婚8年になり、世界各国を渡り歩いていたという。
前編「飼殺されていた…40歳エリート商社マンの35歳妻が「夫への復讐」を誓った理由」では、仕事を続けることは一切認められず、一時帰国もほとんど許されず、夫の顔色を窺ってくらしていた8年間のこと、ようやく帰国し、妊活しているそばから浮気の証拠が見つかったことをお伝えした。後編では浮気の調査の結果と、妻の決断についてお届けする。

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「妻は家にいて当たり前」

今回の依頼者は結婚8年間、商社マンの夫(40歳)の海外駐在に帯同していた女性(35歳)です。夫は「妻は家にいて当たり前」と何の疑いもなく考えており、自分は頻繁に帰国しても、妻には8年間で一度しか帰国を許しませんでした。ひたすら夫の顔色を窺って機嫌を取らなければならない生活で、虐げられ続けたと生活の復讐素材となる浮気調査を私たちに依頼。

夫の生活はかなり不規則でした。1日目はテレワークで空振り、2日目は深夜まで会食、3日目は会社の役員たちと終日ゴルフでした。夫は背が高く、筋肉質でスーツがよく似合います。相手のためにドアを開けたり、人に飲み物を勧めたりする所作が美しく、幼いころから海外生活をしていたことをうかがわせます。

妻である依頼者・靖子さんには仕事のことは何も言わないので、ひたすら待つしかない。4日目、朝9時に自宅を出てきた夫を尾行。会社とは反対側の電車に乗ったので、「やった!」と心の中でガッツポーズをしました。
夫はチノパンにジャケットというスタイルだったのですが、駅の多目的トイレに入り、ジャージ姿に変身。ベースボールキャップをかぶり、あるマンションに入って行きました。表札には何も書いておらず、部屋の中からは複数人の人の気配がしています。

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それから1時間ほどすると、小柄な女性と夫が二人で手を繋いで出てきました。女性はかなりの美少女で、オーバーサイズのコートを不自然に羽織っています。髪の毛も不自然な形に結い上げられており、明かにプロの手によるヘアセットです。メイクもばっちりしており、依頼者・靖子さんが「服にラメがつくようになった」と言った理由がわかりました。

5分ほど歩いてから、2人はキョロキョロとあたりを見回してから、ラブホテルに入って行きます。かなりの高級店で、私たちもその後を追いました。