岸田首相が最近気づいた「高支持率・長期政権の法則」について考える

何もしない男の流儀

支持率と「現場」の温度差

岸田文雄首相の高支持率が止まらない。看板政策の「新しい資本主義」はいまだ具体策が見られず、ウクライナ外務省の感謝動画に日本の国名がなくても、中国の領海侵犯やロシアによる北方領土の「支配」発言を受けても、人気は上昇基調だ。

その首相が最も気にしているのは長期政権への道筋にある。今夏の参院選後に予定される閣僚・党役員人事や野党との距離感などで誤れば、一気に「ポスト岸田」レースが活発化してしまうとの恐怖は消えない。日本では、長期政権の後は短命内閣が続いてきた。岸田氏はそのジンクスを突破できるのか。

「言っちゃ悪いけど、この支持率は高すぎでしょう。菅義偉政権は1年しかもたなかったけど、その間に携帯電話料金の大幅値下げやデジタル化推進、不妊治療の保険適用拡大などに導いた。それに比べて、岸田首相は『令和版・所得倍増計画』とか格好良い言葉を並べているけど、何も実現していないじゃない」

こんな辛辣な言葉を漏らすのは、身内である自民党衆院議員の一人だ。

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この議員は首都圏の選挙区を地盤にするが、地元の有権者から寄せられる声は想像以上に厳しいという。

「森友問題を再調査するみたいに言っていたけど、岸田首相は何もしていないじゃないか」「いつから私たちの所得は上がるんですか」──。

 

参院選まで3ヵ月を切る中、高い内閣支持率と「現場」の温度差に戸惑いを隠せない。

「首相はどう感じているのかわからないが、とても楽観できるムードではない」(前出・自民衆院議員)

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