現代の日本社会に生きる人々が抱く関心や不安に、新たな“気づき”を与えてくれる作品を描いてきた漫画家・渡辺ペコさん。最新作『恋じゃねえから』(『月刊モーニングtwo』にて連載中)では、“創作と性加害”、“恋愛という名の暴力”というテーマを扱っている。

今年に入ってから、映画界や芸能界での性暴力被害の告発が相次ぎ、社会的にも関心が高まっている今、渡辺さんが本作に込めたメッセージをコミック1巻の1話無料試し読みとともにお伝えする本記事、中編【漫画家・渡辺ペコが考える…性被害やハラスメントについて「声をあげる」大切さ】から続く、後編です。

若い女の子たちを苦しめるルッキズムの問題

この春、一人娘が小学生になった渡辺さん。かつての取材では、「(娘を持ったことで)女性性について、女の人として生きていくことについて、自分自身とはまた少し別に考えることが増えた気がする」と話していたが、いまはどう感じているのだろうか。

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「小さな赤ちゃんとか、幼児みたいな状態から、どんどん育ってくるにつれて……いろいろな懸念は増えましたね。娘個人の心配というのもありますけど、やっぱり若い人たちがこれから生きていく社会への懸念とか、今の状況をスライドさせたくないという気持ちが、より明確になってきました」

表現と恋愛の持つ暴力性というメインテーマのほかにも、いくつもの要素が折り重なった新作『恋じゃねえから』の中で、渡辺さんが「すごく描きたい気持ちがあった」のが、容姿の美醜によって人を評価する“ルッキズム”の問題だ。