2022.04.23
# 政局

ついに80人規模で「菅派」立ち上げへ…安全運転の岸田首相が参院選後に最も警戒していること

野党の迫力不足で今夏の参院選後も岸田文雄政権は安泰、と見るのは早計だろう。新型コロナウイルス対策やウクライナ支援で後手に回るものの、たしかに高水準の内閣支持率に支えられてはいる。

だが、ここにきて足下の自民党で権力バランスに異変が見られる。「聞く力」を頼りに世論に敏感な岸田首相は党幹部らとの会食を頻繁に開催するなど基盤固めに躍起だが、いまだ国家のグランドデザインを示さない首相には懐疑的な見方も根強い。まさかの退陣リスクはありえるのか──。

争点隠しを続ける岸田首相

「それは参院選後にやりましょう」

昨年秋の政権発足後、岸田首相や側近は異口同音に重要課題の先送りを繰り返してきた。例をあげれば、新型コロナウイルス対策として膨大な国費を投入した後の財政再建プランであり、現在は「2類相当」にある感染症法上の位置づけ見直しなどがある。

前者は「増税プラン」を含めた議論が予想され、後者はコロナ感染者の自己負担増などにつながるだけに、選挙前に注目されることは避けたいとの思惑が透けて見える。

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岸田首相がこれまでに国民に提示した「新しい資本主義」や「新時代リアリズム外交」などは具体像がいまだ示されず、抽象論ばかりが目立つ。参院選後に急浮上することになる議論を避け、選挙戦で具体的な選択肢を提示しないのでは野党から「争点隠し」と批判されても仕方ないだろう。

 

4月からは食料品や日用品などの価格が引き上げられ、家計は厳しい春を迎えている。加えて、ウクライナへの軍事侵攻でロシアに制裁強化したことに伴うエネルギー価格の高騰も直撃する。だが、首相は「平和秩序を守るための正念場であることをご理解いただき、国民の皆さんにも引き続きご協力をお願いしていかなければならない」との立場にとどまる。

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