日本経済は「中国依存度」を下げられるのか―経済安保法案で「分断」が加速

ウクライナ侵攻で迫られる頭の痛い事態

世界情勢と乖離する経営者の感覚

「世界は自由主義と専制主義への分断が進む。中国はロシアと共に完全に向こう側に行く。その感覚が日本企業の経営者には薄いのではないか」

今国会で成立する見通しの経済安全保障推進法案に関係する幹部官僚はこう語る。日本企業が早急に中国依存度を下げることが重要だと言うのだ。

by Gettyimages

経済安保法は、経済の幅広い分野で国に監視・規制権限を与える国家統制色の強い法律だ。

当初は、軍事転用できる機微技術の国外流出を防ぐ目的で議論が始まったが、最終的には、1)重要物資のサプライチェーン強化、2)サイバー攻撃に備えた基幹インフラへの事前審査、3)先端技術の官民協力、4)軍事転用可能な技術の特許非公開――という幅広い権限を政府に与える内容になった。しかも、具体的な規制対象などは政令や省令で定めればよいことになっており、国に幅広い裁量権を与えている。

サプライチェーン強化では「特定重要物資」を国が指定、その品目については取引に関わる企業を政府が調査することができるようになる。半導体や医薬品が対象になると想定されているものの、どこまで広がるか分からない。

 

「基幹インフラ」については14業種が対象で、サイバー攻撃による機能停止や情報流出を防ぐために、安全保障上、脅威となる国の製品や設備が使われていないか、導入時に政府が事前審査を行うことができるようになる。電気、ガス、石油、水道、電気通信、放送、郵便、金融、クレジットカード、鉄道、貨物自動車運送、外航貨物、航空、空港と幅広い業種が含まれる。

「安全保障上、脅威となる国」として、中国やロシアが想定されているのは明らかだ。

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