2022.04.26

秘密の「手数料」…百貨店、駅ビル、ECモールについてわかった「驚くべき真実」

「会計基準変更」をプロが分析したら…

消化仕入れにおける百貨店側の取り分(歩率賃料)は駅ビルやショッピングセンターに比べると倍近くも高いと言われるが、ブランドによって極端に条件が異なり、秘密のベールに包まれて来た。

それが新会計基準の適用にともなう新旧会計表示比較で予期せず表面化したのだから、業界関係者ならずとも興味津々だろう。百貨店の歩率をショッピングセンターの家賃やECモールの手数料と比較して解き明かしてくれるのが、業界の裏事情に精通した流通ストラテジストの小島健輔氏だ。以下、同氏による説明に耳を傾けてみよう。

ベールに包まれている photo/iStock
 

「新旧会計基準」の狭間でわかったこと

大手アパレルの22年2月期決算開示情報を精査していたら、面白いことに気がついた。

21年4月以降に始まる決算期では小売売上をベースとした新会計基準が義務化されたが、すでに小売売上基準となっていたワールド(3月決算なのでまだ未開示)はともかく、これまで百貨店での売上を卸し売上で計上していたオンワードHDや三陽商会は新たな対応を迫られた。

両社とも対応義務は来期からだが、今期決算短信でもオンワードHDは今期分は新基準、前期分は旧基準で表記、三陽商会は前期、今期とも旧基準で表記し、両社とも決算説明資料で部分的ながら新旧両基準を併記していた。

三陽商会は販路別売上推移も新旧両基準で併記していたから、これまで絶対守秘して来た百貨店販路の賃料歩率が露呈した。私の計算に拠れば、それは前期で32.8%、今期で31.7%だった。

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