2022.04.25

「アカデミー賞」ができた意外な理由…じつは労働組合対策のためだった!

時は1920年代に遡る

アカデミー賞の始まり

今年のアカデミー賞では、日本の『ドライブ・マイ・カー』が国際長編映画賞を受賞。授賞式では主演男優賞に輝いたウィル・スミスが彼の妻をネタにしたプレゼンターをビンタする事件が発生するなど、全世界の人々に強烈な印象を残すイベントとなった。

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94回という長い歴史を誇るこのアカデミー賞は、果たしてどのようにして作られたのか。時は1920年代に遡る。

当時ハリウッドで最も勢いのあった映画会社の一つ、MGMの副社長兼総支配人のルイス・B・メイヤーは、ある問題に悩まされていた。それは、撮影所で小道具係や照明係などの従業員達が、労働条件の改善や賃上げを目的とした組合を結成したことだった。

この動きを放っておけば、そのうち俳優や脚本家、監督までもが組合を作って映画会社と激しく対立することになるだろう。そう考えたメイヤーは、労働組合が拡大する前に、先手を打って経営者主導の労使協調の組織を作ることを思いついた。

1927年、メイヤーの号令によって結成された新組織には、「映画芸術科学アカデミー」という名称が付けられた。ビルトモア・ホテルで行われた初めての会合には、製作者に加えて俳優や監督、脚本家、カメラマンなど275人の映画エリートたちが名を連ねた。

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