一見、脳に良さそうに思えるクイズ番組にも良し悪しがある。
「(6)国立大卒のクイズマニアタレントが出てきて知識を競うようなクイズ番組は何の脳活にもならない。また、(7)一般には難しい問題を東大生が得意げに解答していく番組も参加がしにくく、思考力や判断力の強化につながりません」(和田氏)
逆におススメのクイズ番組として塩田氏があげるのが、早朝の番組『クイズ脳ベルSHOW』(BSフジ)だ。
「イラストを用いたしりとりや音楽を使ったクイズなど、脳を活性化させられるように問題が工夫されています」
効果音とテロップも×
(8)最後の10分で、決まって主人公が悪者を斬りまくる予定調和の時代劇や、(9)おなじみの登場人物がお決まりのセットで長台詞ばかり交わしているホームドラマは、単調で脳を使わない。
「たとえば、NHKの朝の連続テレビ小説のような、短時間に起承転結があって、毎日少しずつ習慣的に見られるドラマは認知機能の維持につながります」(「脳の学校」代表の加藤俊徳氏)
バラエティ番組も、漫然と見ると脳の機能を衰弱させるものが多い。
(10)「ひな壇」に並んだ芸人たちが、司会者にあてられて自分の話を開陳するようなバラエティ番組は百害あって一利なしだ。

「本当は大して面白くもないような内輪話を、効果音や拍手でさも面白いかのように盛り上げる番組を見ても脳は喜ばない」(和田氏)
効果音と並び、(11)なんでもない話にもいちいちテロップを多用する番組も、脳の機能を阻害する。
他にも、(12)芸能人がスタジオでアトラクションやゲームに挑戦する番組は、見ている側の脳にはなんの刺激にもならない。