2022.04.13

百貨店が「高い」のはなぜ…? プロが明かす「不都合な真実」と「変わる現場」

百貨店が、ようやく目覚めてきた

大手百貨店が各社で異なっていた取引伝票類を23年度から標準化、各社専用値札も25年度までに全廃し、午前中の納品も認めて夜間の検品作業という慣習も廃止するそうだ。

百貨店業界には御無理ごもっともな殿様商売の慣習がいまだ残り、納品業者にも百貨店の現場にも法外なムリ・ムダを強いて来た。90年代から指摘されて来た課題が30年という気の遠くなる時を経て、コロナ禍という厄災を契機にようやく解消されることになる。

しかし、百貨店業界の悪しき慣習はこれで解消されるわけでなく、まだまだ山積して百貨店で販売される商品の価格を法外なものにしている――そう指摘するのは、百貨店の堕落を90年代から喝破し転落を予見した流通ストラテジストの小島健輔氏だ。

百貨店は「変わる」のか…? photo/iStock
 

専用伝票と専用値札のムリ・ムダ

百貨店各社が専用伝票だと、納入業者は多数の異なる帳票から手入力したりデータ変換しなければならず、違算も生じて締め日前には照合で深夜残業も頻発する。

統一伝票自体は百貨店は74年から、チェーンストアは75年から導入されたが、チェーンストア業界がJAN(日本版世界共通商品識別)コードを軸に標準化を進めて、80年代にはEDI(電子データ交換)に移行しBMS(取引情報標準化)が確立されたのに対し、百貨店業界はJANコード切り替えが遅れ専用伝票が残ったままEDIも専用化してしまい、いまだFAXや紙伝票も残って百貨店も納入業者も「情流」の効率化に取り残されている。

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