「最悪の事態」と「おカネの問題」
新型コロナウイルスの感染拡大も2年を超えて長期化して、いまや誰もが「最悪の事態」の備えていなければいけない時代に突入した。みずからの死の備えて、最悪のケースに備えていくことの大切さが高まってきたことは言うまでもない。前編記事『38歳専業主婦の「ヤバい攻撃」に別居したサラリーマンを襲った「まさかの悲劇」』では、まさにそんな最悪の事態に直面している啓介さん(42歳、仮名)のケースを紹介した。
啓介さんは別居中の妻からのしつこい”攻撃”に適応障害となった直後、まさかがんにかかっていたことが発覚し、絶望の淵に追いやられた。そんな啓介さんが遺言書を作成することにしたのですが、残された子どものたまにいま自分ができることはなにか――その一部始終を紹介しましょう。
<登場人物(相談時点。名前はすべて仮名)>
夫:辻井啓介(42歳。会社員。年収700万円)☆今回の相談者
妻:辻井麻衣(38歳。専業主婦)
長女:辻井美衣(6歳。小学生)
長男:辻井聡介(4歳。幼稚園生)
夫の母:辻井明子(66歳。年金生活)
夫:辻井啓介(42歳。会社員。年収700万円)☆今回の相談者
妻:辻井麻衣(38歳。専業主婦)
長女:辻井美衣(6歳。小学生)
長男:辻井聡介(4歳。幼稚園生)
夫の母:辻井明子(66歳。年金生活)

「もう、あの女と何も話したくないんです。もし、また発作が起こったら…」
そう言う啓介さんは、みずからががんになったことは別居中の妻には一切を伏せていました。そもそも別居の日以来、啓介さんは妻の顔を見ていないようです。
ここで筆者が懸念したのは妻子への生活費です。